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映画『故郷(こきょう)』ロケ地広島県倉橋島

山田洋次監督映画『故郷(こきょう)』(1972年=昭和47年)のロケ地
ロケ地説明のため映像には映画タイトルを入れています。俳優の敬称略。撮影当時の市町名です。
民子三部作の二作目。台本にはタイトル『故郷』にふりがなで「こきょう」と印刷されている。

今回の取材は2016年9月25日〜9月26日、取材に応じてくださった倉橋町本浦松原の
「旅館もりもと」さんご夫妻、倉橋町大向やロケ地地域の方々に深く感謝します。
「旅館もりもと」さんによれば、『故郷』撮影は長期ロケで、
撮影スタッフは総勢30名が「旅館もりもと」さんに約2か月間宿泊、
山田洋次監督と俳優さんらは部屋数の関係で、約30日〜40日間「シーサイド桂ケ浜荘」に宿泊されたそうです。
後半になると倍賞千恵子さんは「旅館もりもと」さんの女将さんの部屋に一緒にいたそうです。
故郷/ロケ地マップ

映画『故郷』ロケ地/
広島県呉市:音戸の瀬戸公園

冒頭タイトルバック『故郷』字幕場面。広島県呉市音戸の瀬戸公園:高烏台展望台
故郷/ロケ地音戸の瀬戸公園 故郷/ロケ地音戸の瀬戸公園
音戸の瀬戸には現在バイパスができて、橋が2本かかっている。
故郷/ロケ地音戸の瀬戸公園 故郷/ロケ地音戸の瀬戸公園
(訪問日2016年9月25日撮影)撮影ポイントを間違えて低い位置から撮影してました。
その昔、音戸の瀬戸は引き潮時になると陸続きになったとか?
平清盛がここに船を通すために運河にしてしまった伝説があるそうな。

映画『故郷』ロケ地/
広島県呉市:音戸の瀬戸大橋

音戸大橋の呉市側から音戸町方向で石船が航行する場面。
故郷/ロケ地音戸の瀬戸大橋 故郷/ロケ地音戸の瀬戸大橋
(訪問日2016年9月25日撮影)

映画『故郷』ロケ地/
音戸町坪井

石船が航行する場面。音戸町坪井から呉市警固屋の製鉄所。
故郷/ロケ地音戸町坪井 故郷/ロケ地音戸町坪井
(訪問日2016年9月25日撮影)普通の写真と映画を比べると、
高羽カメラマンが望遠で撮られているのがわかる。

映画『故郷』ロケ地/
倉橋町大向(おおこう)

主人公の石崎民子(倍賞千恵子)と精一(井川比佐志)らの暮らす石崎家の集落が倉橋町大向(おおこう)。
大向地区の方によれば、撮影に使用された石崎家は当時すでに空き家だったそうです。
大向地区には当時石船が20隻ほどあったそうで、倉橋島は花崗岩の石切り場所で、
倉橋島の古くは木造船の造船所等があり、倉橋島の地名の由来(倉橋部=蔵橋部が由来)にもなってるそうです。
ここ倉橋町の花崗岩は国会議事堂に使われて有名になり、ピンク色した「桜御影」と呼ばれている石です。

また、石材は、宇品港の埋立や、近年では関西国際空港や愛媛県の埋立にも使われたそうです。
数年前まで石船があったそうですが、現在1隻もありません。
石崎精一「大きいものとは何のことかいのう。時代の流れとか大きなもんには勝てんとか・・」
「大きなもんとは何をさすんかいのう。何でわしら、大きなもんには勝てんのかいのう」

石崎千秋(伊藤千秋)が小学校から帰ってくる場面。
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向
当時の石崎家は現在空き地になっていた。周囲の建物が新しくなり角度が合いませんでした。

石崎千秋(伊藤千秋)が港へ向かう場面。
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向
民子が畑へ出る場面。
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向
撮影位置はもう少し右側ですが、畑になっていて動物除けの電流線が張られてあり限界位置でした。
民子が耕した段々畑は近年耕作する人が途絶え、今は草におおわれていました。

民子と精一が帰ってくる場面と大向地区。
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向
防波堤は新しく追加整備され、取材した日は日曜日で子供連れで釣りに来ている人があった。
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向
石船が港を出る場面。
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向

石崎千秋(伊藤千秋)が通った大向小学校グランド。
故郷/ロケ地倉橋町大向
現在は大向自治会の管理で駐車場になっています。

松下さん(渥美清)が行商で車がくる場面と行商場面。
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向
松下「毎度お邪魔致します、松下商会でございます。本日も新鮮なおさかなを取り揃えてございます」
松下「これは25円」一体何魚なんだろう?映画に猫が映っていたが、この地区には猫が多いこと。
至るところに猫がうろついていた。魚が豊富にあるからなのか?
故郷/ロケ地倉橋町大向故郷/ロケ地倉橋町大向

大向集落でエキストラで出演された石船(大和丸)持ち主で操作指導の桝本さんご兄弟は
既に他界されています。桝本さんの甥(おい)にあたる桝本さんにお聞きしたところ
映画撮影で石船を操作しているのは桝本さんご兄弟で、姿は映っていないそうです。
桝本さんは宴会シーンにも登場していますが、最後の仕事の時に「きーつけていきんさいよ」と
民子(倍賞千恵子)に声かけた人が大和丸持ち主で石船操作指導をされた桝本さんだそうです。

映画『故郷』ロケ地/
倉橋町本浦(ほんうら)

石船修理点検に出した造船所は倉橋町本浦(ほんうら)。
故郷/ロケ地倉橋町本浦故郷/ロケ地倉橋町本浦
(訪問日2016年9月25日撮影)当時の本浦港にあった造船所はなくなり、護岸整備が行われた。 故郷/ロケ地倉橋町本浦故郷/ロケ地倉橋町本浦
(訪問日2016年9月26日撮影)
松下さん(渥美清)が行商していた場所が倉橋町本浦交差点から大向方面に曲がった場所。
現在場面右側にAコープのお店がある。車が停まっているのが「ちりめんの浜崎屋」さん前。
故郷/ロケ地倉橋町本浦
松下さん(渥美清)が「本浦の造船所で船を見かけた」とこの後、精一(井川比佐志)に話している。
この場面の本浦で行商している時に見ていることになる。

映画『故郷』ロケ地/
倉橋町絵浜キャンプ場付近

石崎民子(倍賞千恵子)が広島にいる義弟:石崎健次(前田吟)を見舞うため
呉の工場へ行くマイクロバスに乗せてもらい、通過した場所が絵浜キャンプ場付近からの上り坂。
故郷/ロケ地倉橋町絵浜
マイクロバスの運転手が「旅館もりもと」ご主人だそうです。現在は木々が高くなり見通せません。

映画『故郷』ロケ地/
音戸町高須

マイクロバス通過地点。音戸町高須のバス停前。
故郷/ロケ地音戸町高須故郷/ロケ地音戸町高須
(訪問日2016年9月25日撮影)共同石油ガソリンスタンドは今はない。

映画『故郷』ロケ地/
音戸町北隠渡

マイクロバス通過地点。民子がマイクロバスから「松下さ〜ん」と叫んだ場所。
故郷/ロケ地音戸町北隠渡故郷/ロケ地音戸町北隠渡
(訪問日2016年9月25日撮影)
松下さん(渥美清)が魚を買い出しした港。
故郷/ロケ地音戸町北隠渡

映画『故郷』ロケ地/
呉市船見町

マイクロバス到着地点は、呉市船見町(現:IHI航空宇宙事業本部 呉第2工場)前。
マイクロバスを運転された「旅館もりもと」ご主人の証言で、昭和ふ頭信号機の辺りだそうです。
故郷/ロケ地呉市船見町
現在は通用門ができて、一般車両は中に入れません。

映画『故郷』ロケ地/
呉市狩留賀町

呉から広島駅行きの路線バス。
故郷/ロケ地呉市狩留賀町故郷/ロケ地呉市狩留賀町
(訪問日2016年9月25日撮影)

映画『故郷』ロケ地/
音戸町田原港

松下さん(渥美清)の住まいとして撮影されたのが音戸町田原2丁目の田原港。
故郷/ロケ地音戸町田原故郷/ロケ地音戸町田原
(訪問日2016年9月25日撮影)中野運送店の敷地内にあった建物。
中野運送店ご主人によれば、当時は30代で長距離運転をしていてロケがあったことをご存じなかった。
映像をお見せすると、「間違いなくここです。酒屋さんと食堂があそこにあったんです」
護岸整備が行われ、港の一部が埋立られ道路が広くなっている。

石崎精一(井川比佐志)が松下さん(渥美清)に会いに行き、
二人で食堂に入り、松下さん(渥美清)が焼きそばを食べるシーンで、
店員役で出演されたのが「旅館もりもと」の女将さんだそうです。(ご本人談話)
故郷/ロケ地音戸町田原
店員「どうしょったん、3日も長い間、何食べよったん」
松下「ん、アンパンばっかり食べてたよ」
店員「ま、ゆってくれたらねぇ持っていくんじゃったのに、面倒くさいねぇ忙しいのにねぇ」
松下「足がふらふらんなって出てこれなかったんだ、あ〜うまい」と焼きそばを食べている。
店員「アンパンばっかり食べてたら栄養にならんでしょ」
松下「まぁなぁ」

このシーンは台本になく、山田監督が女将さんを使って撮りたいと追加されたシーンだそうです。
女将さんの裏話では、「旅館もりもと」にスタッフが30人程宿泊していて、
朝夕の料理とお昼のお弁当や後片付けに忙しく
また倉橋町本浦撮影のエキストラを集めるのも女将さんがされたそうです。
到底映画ロケに参加できる時間はなかったそうですが
山田監督の熱意に押されたような感じだったそうで、出演料として当時では破格でいただいたそうです。

故郷/ロケ地音戸町田原故郷/ロケ地音戸町田原
(訪問日2016年9月25日撮影)
松下「そうか、それじゃあんたは船長さんじゃなくなるんだ、船長さんじゃなくなって労働者なっちまうんだ」
精一「船長も労働者もたいした変わりはせんわいの」
松下「いや違う大違いだ」
精一「どこが」
松下「だいち給料が違う。船長がずっと安い、それと労働が違う、船長の方がずっとつらい」
精一「ハハハ」
松下「でもまぁ船長さんはやっぱり船長さんだよね」
故郷/ロケ地音戸町田原故郷/ロケ地音戸町田原
松下「朝から晩まで一生懸命働いて、何ひとつ悪いこともしないのに、どうしてかねぇ
どうして先祖代々住みついたあんなきれいな村を出て行かなきゃいけないのかねぇ」
精一「食うちゃいけんけ、しょうがなぁの」
松下「そうかな、するとこの島もそのうち工場の敷地みたいになっちまうのかなぁ、いやだねぇ」

映画『故郷』ロケ地/
音戸町田原

松下さん(渥美清)がアンパンを食べている場面。
故郷/ロケ地音戸町田原 故郷/ロケ地音戸町田原
当初、倉橋町本浦石原付近ではないかと現地へ行ってみたが島の稜線が一致しなかった。
「旅館もりもと」ご主人によれば音戸町で撮影されたのではないかなというお話だった。
9月26日が雨だったので現地へは行けなかった。帰ってから検証してみると
音戸町田原1丁目18付近から見た江田島方向の風景だと判った。

映画『故郷』ロケ地/
倉橋町釣士田(りょうしだ)

松下さんの車が通過する場面。
故郷/ロケ地音戸町釣士田港故郷/ロケ地音戸町釣士田
当時の航空写真で照合し、現地で地元の方に証言を得た。釣士田港だった一部が近年埋立られ公園になった。

映画『故郷』ロケ地/
音戸町早瀬瀬戸

宇品港から石船が帰航するルート。田原小学校や建設中の早瀬大橋が見える。
故郷/ロケ地音戸町早瀬瀬戸
橋脚からトラスが組み上げられ始めている。早瀬大橋完成は1973年。ロケは1972年である。
早瀬瀬戸を通過し、対岸の能美島も映っている。

映画『故郷』ロケ地/
倉橋町重生(しぎょう)

宇品港から石船が帰航するルート。廃船が燃やされている。
民子「廃船燃やしてるんじゃね、どこの船じゃったかね」
精一「重生(しぎょう)の石関さんのたいせい丸」
民子「この船もそのうちあがいになるんじゃね」

映画『故郷』ロケ地/
尾道市向島

石崎民子(倍賞千恵子)が精一(井川比佐志)の工場見学の間、受付付近で待っている。
尾道市向島の向島運航渡船乗り場前。(現:JFE商事造船加工)前。
故郷/ロケ地尾道市向島故郷/ロケ地尾道市向島
(訪問日2016年9月26日撮影)
故郷/ロケ地尾道市向島故郷/ロケ地尾道市向島

尾道市千光寺公園

尾道市千光寺公園から見た風景。
尾道市千光寺公園
(写真は2002年10月1日撮影)

映画『故郷』に出てくる地名

精一の姉:和枝のセリフ「室尾の○○さんの新造船」⇒倉橋町室尾
倉橋町本浦造船所棟梁のセリフ「自分が作った船が鹿島で燃やされていた」⇒倉橋町鹿島
映画『故郷(こきょう)』台本(高羽哲夫カメラマン遺品より)
高羽哲夫記念館=湯川たから館(福島県湯川村大字勝常字堂後830番地)に
高羽さんが使用された遺品が展示されています。
主な登場人物役名は印刷、黒字は手書き
石崎精一(33)・・井川比佐志
民子(29)・・倍賞千恵子
ちあき(6)・・
【伊藤ちあき】
まゆみ(3)・・【伊藤まゆみ】
仙造(64)・・笠智衆
松下松太郎(41)・・渥美清
石崎健次(29)・・前田吟
保子(25)・・
田島令子
石田耕司(40)・・矢野宣
石田和枝(35)・・阿部百合子
中沢(48)・・杉田俊也
その女房(45)・・笠井ひろ
棟梁・・岩崎徹
造船所の係員・・松野健一
当サイトはリンクフリーです。
当サイトに掲載した「故郷」ロケ地は映画場面と当時の航空写真を照合して探査しました。
ロケ地照合探査のため、場面解説に映像(「故郷」と明記)を使用し、
国土交通省空中写真(国土交通省航空写真と明記)を利用しました。
映像の著作権は、映画(製作・配給)会社に帰属しています。
お便りは雪ん子滝沢農園メールsince2016/9/28
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