滝沢農園
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ぶどう・梨 デラウェアの栽培
デラウェアの栽培方法
デラウェアのジベレリン処理適期
デラウェアのジベレリン処理適期
巨峰の栽培
巨峰の栽培方法

デラウェアのジベレリン処理適期

ジベレリン処理 1回目

デラウェアのジベレリン処理適期デラウェアのジベレリン処理適期
デラウェアの1回目ジベレリン処理適期は天候や温度により左右されやすいものです。
写真のようにデラウェアの房が、エビのように反ってきます。
房が少し青みがなくなり黄色くなり始めの頃が、1回目のジベレリン処理の適期です。
新潟県内最大のデラウェア産地の旧白根市では、葉数が約10枚(おおむね10〜11枚)になった時です。
スケールルーペデラウェアのスケールルーペ観察
新潟農業振興事務所(新潟農業普及指導センター)の資料(デラウェアのジベレリン処理指導会用)によれば、
花蕾重(からいじゅう)と花冠長(かかんちょう)と葉数で概ね適期時期を予測できます。
ぶどうのつぼみの一つ一つを花蕾(からい)と言いますが、
この重さが花蕾重(からいじゅう)で、180mg〜185mgの時です。
また、つぼみの長さを花冠長(かかんちょう)と言います。これが1.75mm〜1.80mmの時です。
ただし花蕾重の計測は専門機関でないと精密機械がないもので、
新潟農業振興事務所が採取して調査して適期を予測していただいております。
上の写真は、2010年5月6日に果樹産地の旧白根市新飯田でハウスデラウェア栽培者に実施された
デラウェア1回目ジベレリン処理適期指導会での花冠長計測の様子です。
デラウェアのスケールルーペ観察
デラウェア第二新梢第二花房の肩部分を採取し、スケールルーペにより花冠長を計測します。
花冠長とは、蕾の部分の開花時にキャップとなって脱帽する部分の長さのことです。
概ね10蕾の平均を計算し、1.6mm前後であることが認められ、
1回目の処理適期は、このままの天候を考慮して、1日後〜2日後であると予想されました。
ジベレリンとフルメット
1回目のジベレリン処理は、おしべの花粉をなくするために行うもので、種なしぶどうにするためのホルモン剤です。
これを行わないと種有りぶどうとなります。
濃度は100PPMです。箱に入っている錠剤(8ヶで2リットル)で水に溶かします。
また右側にある薬剤がフルメットです。こちらはジベレリンに加用し、着粒安定のためのホルモン剤です。
濃度は各農家によって、また処理時期により多少変更したりできますが、
おおよそ0.8PPM〜1.5PPMで使われるようです。
ジベレリン処理の適期よりも早くしたい場合によく使われます。
何せ畑が広いため、数日間この作業する時は欠かせないものです。
デラウェアのジベレリン処理
ジベレリン溶液に食紅を入れて、浸した房がわかるようにしています。
ジベレリン処理の適期よりも早く処理した場合は、房が長くなり着粒が密着しない事があります。
また適期より遅くした場合は房が短く密着しすぎて、後の摘粒作業に時間がかかる事になり、
ジベレリン処理後の天候(温度)に左右されるため、この適期の読みが最大の難所で一種の“賭け”でもあります。

露地栽培の場合、雨が降る事の気象条件を考慮する必要があります。
ジベレリンの吸収には、8時間ほど(確実には24時間)必要と聞いています。
処理後8時間以内に雨がかなり降った場合は、ジベレリンが流されてしまう可能性があり、
漬け直しも必要となる事を考えなければなりません。
また、フェーン現象等により空気が非常に乾燥する場合にもジベレリンは乾き、吸収されない事があり、
ところどころ種ありぶどうの粒も見られるようになる事から、このような日は極力避け、
散水を実施して湿度を確保し、少し早ければフルメット加用の処理が望ましいと思われます。

もし1回目の漬け直しとなった場合、1回目にフルメットを加用の処理された場合、
ジベレリン単用での漬け直しとなります。これはフルメットが既に浸透しており、
フルメット使用頻度1回条件であるため漬け直しにフルメットを加用する事はありません。

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